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成年後見人制度
成年後見人制度とは、判断能力が不十分な人を法的に保護し、支えるための制度です。
病気や事故により判断能力が不十分となった場合に預金の払い戻し、取引の契約を行うにあたって本人を支え、保護する制度が必要です。このように判断能力が不十分な方を裁判所が介在して支える制度が成年後見人制度です。
- 成年後見人制度の区分
- 1.成年後見
生活全般にわたって、判断能力が欠けた方で、鑑定評価により裁判所が決定する。あらゆる代理権と財産管理権を後見人は行使する - 2.保佐
判断能力が著しく衰えている方で、裁判所が定める一定の範囲内の法律行為を保佐人は実行する - 3.補助
判断能力が不十分な方で、医師の診断書により裁判所が決定する。申し立てにあたっては、本人の同意が必要
- 任意後見制度
- 本人が健常なときに、公正証書により任意後見契約を結んでおくもの将来、判断能力が不十分となったときに家庭裁判所の手続きにより効力が生じます。
- 手続き
- 1.家庭裁判所への申し立て
2.家庭裁判所の調査官による事実の調査
申立人、本人、成年後見人(保佐人、補助人)候補者が家庭裁判所に呼ばれて事情を聞かれます。
3.精神鑑定 ※鑑定費用は5~10万円
実際に精神鑑定がおこなわれるのは稀で、申立て全体の約1割に過ぎません
4.審 判
申立書に記載した成年後見人(保佐人、補助人)候補者がそのまま選任されることが多いですが、場合によっては家庭裁判所の判断によって弁護士や司法書士等が選任されることもあります。
5.審判の告知と通知
裁判所から審判書謄本をもらいます。
6.法定後見開始
東京法務局にその旨が登記されます。
申し立てに必要な書類 |
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申立書(定型の書式が家庭裁判所に行けば無料でもらえます) |
申立人の戸籍謄本1通(本人以外が申し立てるとき) |
本人の戸籍謄本、戸籍の附票、登記事項証明書、診断書各1通 |
成年後見人候補者の戸籍謄本、住民票、身分証明書、登記事項証明書各1通 |
申立書付票 |
本人に関する報告書 |
後見開始申し立て費用
後見開始の申し立て 800円 | |
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切手 各裁判所によって異なりますが、およそ3000~5000円程度 | |
登記費用 成年後見制度では、その結果を登記する必要があります。そのための費用として収入印紙2600円分が必要となります。 | |
鑑定費用 成年後見制度を利用する場合は、明らかにその必要がないと認められる場合を除いて、 本人の精神の状況について医師その他適当な者に鑑定をしてもらう必要がありますが、 実際に鑑定がおこなわれるのは全体の約1割に過ぎません。鑑定費用の額は事案にもよりますがおよそ5~10万円程度です。 |
- 後見人の仕事
- 1.本人および関係者との面談
今後の後見事務を遂行していくために、被後見人およびその関係者と面談します。
2.財産関係の書類や印鑑の引渡し
現金、通帳、有価証券、不動産権利証、実印、銀行印、印鑑登録カード等をそれまで管理していた人から受け取ります。
3.銀行、保険会社等への届出
書類や印鑑等の引渡しだけでなく、直接、銀行や保険会社等に成年後見人の就任を届け出ます。
4.登記事項証明書の入手
成年後見人であることを証明するために、法務局で発行してもらいます。
5.財産目録の作成
被後見人の財産を調査し、1ヶ月以内に財産目録を作成し、裁判所に提出します。
6.年間支出額の予定
1年間に支出する金額を予定し、収入とのバランスを明らかにします。
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