税務・会計用語集
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2024年04月16日
税務・会計用語集
Ⅰ はじめに
3月末に令和6年度の地価公示価格が発表されました。令和6年は3年に一度の固定資産評価額の評価替えの年でもあるため既に不動産を保有している方は、今後の評価額の動向の指標として公示価格に関心を持たれたのではないでしょうか。また今後不動産を購入しようとしている方は、不動産実勢状況の指標としてご覧になったかもしれません。
Ⅱ 地価公示価格とは
毎年1月1日時点における標準地の正常な価格を3月に公示(令和6年地価公示では、26,000地点で実施)するもので、1㎡あたりの価格で記載されています。最高地価地点の銀座4丁目では、1㎡あたり5,570万円となりました。1㎡と言えば、座布団より少し大きい位のサイズですので、恐るべき価格であることがわかります。
Ⅲ 地価公示価格の役割
公示価格には様々な役割がありますが、馴染みがあるのは一般の土地の取引、すなわち土地売買の際の指標としての役割ではないでしょうか。また土地の相続評価の際に使用される路線価や、固定資産税の算定のために使用される固定資産評価額はこの公示価格を元に算定されることから土地評価における各種指標の大元とも言えます。
Ⅳ 地価公示価格と実勢価格との関係
土地売買の指標ともなる公示価格ですが、果たして土地の実勢価格と一致しているのでしょうか。公示価格は毎年最新の土地の取引事例等を参考に求めていることから、時価を反映した価格と言うことができます。しかしながら、実際には公示価格と時価には多少の乖離が発生しており、一般的には時価は公示価格の1.1倍とされています。ただし、都市部の地価が高騰しているエリアでは、時価が公示価格の2倍以上に離れているような場合もあるので一概には言えません。公示価格が実勢価格より緩やかな動きをする理由には税金が関係しています。相続税評価や、固定資産評価額の指標となる公示価格は、国や自治体の税収に広く影響を与えてしまうことから、むやみに変動させることができないという事情があります。当然、私達納税者にとっても公示価格の急激な高騰は税負担の急増につながることから受入れ難いものとなります。
Ⅴ まとめ
都市部と地方都市の差はあるものの、バブル期以来の地価高騰として2024年の公示価格がニュースとなりました。日本は元々国土の狭い国であり、それ故土地が貴重に思えるのかも知れません。このニュースを機に、身近な土地の価値を見直すのもいいかも知れません。
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