2022年07月21日

株式評価

株価評価とは

Ⅰ 取引相場のある上場株式は、取引所の株価をもって株価を評価します。

上場株式以外の株価(以下非上場株式等という)を評価する場合は、国税庁が作成している「財産評価基本通達」の「取引相場のない株式等の評価」に基づいて評価することになります。

Ⅱ 非上場株式の評価

非上場株式とは、上場株式以外の総称であり非上場株式を規模に応じて大会社・中会社・小会社に区分し、区分に応じて評価方式を定めています。

非上場株式を贈与や相続で取得した株主が同族株主かそれ以外の株主かによって評価方法が変わってきます。同族株主か否かで会社経営への影響度が変わるため、その影響度によってその株式を保有している目的も変わってくると考えられるからです。

1.原則的評価方式

支配権を有する同族株主が取得する株式の評価は、会社の業績や資産内容等を反映した原則的評価方式(類似業種比準方式、純資産価額方式及びこれらの併用方式)により評価します。

(1)類似業種比準方式

大会社は、原則として事業内容が類似した上場企業の株価に比準させる類似業種比準方式により評価します。類似業種比準方式は、評価する会社の一株当たりの「配当金額」、「利益金額」
及び「純資産価額(簿価)」の三つで比準して評価する方式です。
会社規模が中会社に該当する場合は、類似業種比準方式と純資産価額方式を併用して株価の評価を行います。

(2)純資産価額方式

小会社に該当する場合は、純資産価額方式により株価を評価します。一般的に類似業種比準価額方式や配当還元方式より株価が高くなります。

2.特例的な評価方式

同族株主以外の少数株主が取得するケースについては、特例的な評価方式である配当還元方式により評価します。配当還元方式は、その株式を所有することによって受け取る一年間の配当金額を、一定の利率(10%)で還元して元本である株式の価額を評価する方法です。一般的に特例的な評価方式(配当還元方式)による評価の方が、原則的評価方法より株価は低くなる傾向にあります。
また、評価対象会社が保有している資産の大半が株式・土地等の資産内容が特異な会社、開業間もない会社、休眠会社等の営業状態が特異な会社は、通常の事業活動を前提としている原則的な
評価方法は馴染まないため、個別にその評価方法が定められています。

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