2022年07月21日

成年後見制度

成年後見制度

Ⅰ 成年後見制度とは、病気等により、判断能力が十分でなく、自分自身の権利を守ることができない成人の財産管理などを支援する制度です。

法定後見制度と任意後見制度の2種類に区分されます。ここでは、主に法定後見制度について、その手続き等をご紹介致します。

Ⅱ 法定後見制度

家庭裁判所が後見人を選任する制度で、下記の3種類があります。

1.後見

判断能力がほとんどなくなってしまった方に適用されるもので、成年後見人が原則として全ての法律行為について、代理、同意又は取り消すことができます。

2.保佐

判断能力が著しく不十分な方に適用されるもので、保佐人が借金、相続の承認など、民法13条1項の行為のほか、申立てにより裁判所が定める行為について同意・取消ができ、申し立てにより裁判所が定める行為について代理することができます。

3.補助

判断能力が不十分な方に適用されるもので、補助人が申立てにより裁判所が定める行為について代理、同意又は取り消すことができます。

Ⅲ手続き

1.家庭裁判所への申し立て

2.家庭裁判所の調査官による事実の調査

申立人、本人、成年後見人(保佐人、補助人)候補者が家庭裁判所に呼ばれて事情を聞かれます。

3.鑑定 ※鑑定費用は10~20万円

ご本人の不安について、必要に応じて、医師による鑑定が行われます。

4.審 判

申立書に記載した成年後見人(保佐人、補助人)候補者がそのまま選任されることが多いですが、場合によっては家庭裁判所の判断によって弁護士や司法書士等が選任されることもあります。

5.審判の告知と通知

裁判所から審判書謄本をもらいます。

6.法定後見開始

東京法務局にその旨が登記されます。

Ⅳ 申し立てに必要な書類

申立書(定型の書式が家庭裁判所に行けば無料でもらえます)
申立人の戸籍謄本1通(本人以外が申し立てるとき)
本人の戸籍謄本、戸籍の附票、登記事項証明書、診断書各1通
成年後見人候補者の戸籍謄本、住民票、身分証明書、登記事項証明書各1通
申立書付票 など

Ⅴ 後見開始申し立て費用

①後見開始の申し立て

800円

②切手

各裁判所によって異なりますが、およそ3,000~5,000円程度です。

③登記費用

成年後見制度では、その結果を登記する必要があります。そのための費用として収入印紙2,600円分が必要となります。

④鑑定費用

本人の判断能力がどの程度あるかを医学的に判定する手続を「鑑定」といいます。申立時に提出していただく診断書とは別に、裁判所が医師に依頼する形で行われるもので、10万円~20万円程度の費用が必要となります。

⑤上記のほか、医師の診断書の作成費用、戸籍謄本等の発行費用

Ⅵ 成年後見人の就任時の主な仕事

①本人および関係者との面談

今後の後見事務を遂行していくために、被後見人およびその関係者と面談します。

②財産関係の書類や印鑑の引渡し

現金、通帳、有価証券、不動産権利証、実印、銀行印、印鑑登録カード等をそれまで管理していた人から受け取ります。

③銀行、保険会社等への届出

書類や印鑑等の引渡しだけでなく、直接、銀行や保険会社等に成年後見人の就任を届け出ます。

④登記事項証明書の入手

成年後見人であることを証明するために、法務局で発行してもらいます。

⑤財産目録の作成

被後見人の財産を調査し、1ヶ月以内に財産目録を作成し、裁判所に提出します。

⑥年間収支予定表の作成

1年間に支出する金額を予定し、収入とのバランスを明らかにします。

Ⅶ 任意後見制度

本人が自分で決められるうちに、認知症などの場合に備えて、予め自分で後見人を選任し、その職務の範囲を契約により定めておく制度です。公正証書により任意後見契約を結んでおき、判断能力が不十分となったときに家庭裁判所で任意後見監督人が選任されて初めてその効力を生じることになります。

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