2022年08月08日
スタッフブログ
鍵盤の日
今日は8月8日鍵盤の日です。
ピアノの鍵盤が全部で88鍵あることが、この鍵盤の日の由来だそうです。
人間の耳に聞こえる音域を考えて88鍵で作られているピアノですが、世界には最大で108鍵のピアノを生産しているメーカーもあるそうで、驚きです。
そんなピアノですが、明治期には、文科省が主導で統一国家を形成するため、
国民教育という観点から、全国の小学校に普及させようという取り組みがなされました。
初期の頃は、費用の面から、オルガンをピアノの代用品とすることになったようです。
そんな中、静岡県浜松市の、とある小学校でオルガンが故障してしまいました。
当時、オルガンは全て輸入に頼っていたこともあって、仕組みを理解している人は周りに誰もいませんでした。
そこで、たまたま小学校の近くの病院で、医療機器の修理を生業にしていた、山葉寅楠という人に声がかかりました。
山葉さんは、オルガンをすぐに直そうとはしませんでした。
一度全てを分解すれば、自分でもオルガンを作れるようになるのではないかと、考えたからのようです。
オルガンを隅々まで分解した山葉さんは、詳細な設計図を描いて、元通りに組み立て直し、日本初の国産オルガンを完成させました。
その後、山葉さんは山葉風琴製造所を設立し、技術者の採用も進めました。
そんな技術者たちの中に、河合小市という人がいました。
河合さんは、車大工の生まれで、11歳という若さでヤマハに入所しました。
後に、黒鍵を大量生産する工作機械や卓上ピアノを考案し、昭和2年にはヤマハから独立して河合楽器研究所を創立しました。
皆さんもご存知の通り、ヤマハとカワイはともに世界シェア1位2位の一流ブランド、2大メーカーですが、調べてみると歴史に繋がりがあり、面白いと思いました。
1台のピアノはたくさんのパーツの集まりです。
1曲もたくさんの音符の集まりです。
大きな仕事をやり遂げるには、1つ1つを細かく分解し、コツコツ習得していくことが大事なのですね。