2023年08月14日
スタッフブログ
15年前の障碍者雇用受入の思い出
約15年前、私が勤めていた福祉施設が、初めて障害者雇用を受け入れをしました。面談の末、2名の方を受け入れる事となりました。1人の方は、とても元気に大きな声で挨拶をし周りの職員もとても和まされておりました。もう1人の方は、声を出す事が苦手な様で、隣の方に促され小さな声がやっと出る、とても無口な方でした。
私が所属する総務課に決まりました。さて、ここの仕事の何が出来るのだろうかと悩む日々が続きました。しばらくして、私達が行っている仕事をこの方に引き継ぐのでは無く、この方は、何が出来るのだろうかと持っている能力を観察する事から始めました。
すると、一度覚えた作業は、丁寧に、手を抜かず、しっかりと、忘れずに行う事でした。私は、ここでやって頂ける仕事は、数多く有る事に気が付きました。施設内、施設外のゴミ拾いやゴミの分別。花壇の水やりや草取り、清掃業者の作業工程に無い所を探し、清掃や整理。事務所内では、古い書類のシュレッターや封筒の封貼り、郵便物の数を数え郵便窓口へ持って行く。その日に出て来る仕事を色々して頂きました。私は、それから4年後、家族の病気で福祉施設を退職致しました。
退職後、勤めている他の職員より、綺麗に草取りをされた花壇に、チューリップの花が咲いた写真と「今は、居ないと困る存在です。」という言葉が届きました。とても嬉しい気持ちです。初めは、障害者雇用というかたちで入職した方も、15年たった今も職員の一員となり頑張って居ます。人生でとても貴重な経験をさせて頂き感謝をしています。