消費税
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2022年07月24日
消費税
Ⅰ 小規模事業者の納税義務の免除
事業者について、その基準期間における課税売上高が1,000万円以下である事業者については、その基準期間にかかる課税期間において納税義務が免除されます。ただし、個人については前年1月から6月までの期間、法人については前事業年度開始から6ヶ月の期間の課税売上高(又は給与等支給額)1,000万円を超える場合には、その納税義務は免除されません。設立1期目で初期投資が多いことや、多額の設備投資をしたことにより消費税の還付が受けられる場合等には、免税事業者に該当する場合でも、課税事業者選択届出書を提出することにより、消費税の還付を受けることができます。これを提出した場合、2年間は継続して課税事業者になりますので慎重な判断が必要です。
Ⅱ 課税期間短縮の特例
原則として、課税期間は個人事業者については1月1日から12月31日までの1年間であり、法人については事業年度とされていますが、還付を受ける輸出事業者等への配慮として、課税期間の特例を選択することにより、課税期間を3ヶ月ごと又は1ヶ月ごとの期間に短縮できる課税期間短縮の特例が設けられています。この規定は、「消費税課税期間特例選択・変更届出書」の提出日の属する期間の翌期間の初日から適用されますが、提出後2年間は強制的に適用されることとなり、短縮を選択している間は、その短縮した期間毎に消費税申告と納税が必要となります。課税期間の特例の適用をやめようとする場合には、「消費税課税期間特例選択不適用届出書」を、適用をやめようとする課税期間の開始の日の前日までに納税地の所轄
税務署長に提出する必要があります。
Ⅲ 課税売上割合に準ずる割合
課税事業者が仕入控除税額を個別対応方式によって計算する場合には、課税売上と非課税売上に共通して要する課税仕入等にかかる消費税については原則、課税売上割合を用いて按分計算します。この課税売上割合により計算された仕入控除税額が、その事業者の実態を反映していない等の理由で、課税売上割合に代えて課税売上割合に準ずる割合によって計算する方が合理的であるならば、課税売上割合に準ずる割合によって仕入れ税額控除を計算することができます。課税売上割合に準ずる割合は、使用人の数又は従事日数の割合、消費又は使用する資産の価額、使用数量、使用面積の割合、その他、課税・非課税に共通して要する課税仕入等の性質に応ずる合理的なもので算出しなければなりません。適用範囲ついては、その事業者が行う全ての事業について同一の割合を適用する必要がなく、例えば次の区分によりそれぞれ別の割合を適用することも可能です。
1.事業の種類の異なるごと
2.事業に係る販売費、一般管理費その他の費用の種類の異なるごと
3.事業に係る事業場の単位ごと
この課税売上割合に準ずる割合を適用するためには、適用を受けようとする課税期間の末日までに税務署長の承認を受ける必要があります。承認を受けた期の翌課税期間ではなく、承認を受けた日の属する課税期間から適用される点、注意が必要です。
Ⅳ 簡易課税制度
課税事業者が、仕入控除税額を計算する際に、次の2つの要件を満たしている場合には簡易課税制度を適用することができます。
1.適用要件
(1)基準期間における課税売上高が5,000万円以下であること
(2)「簡易課税選択届出書」を提出していること
2.計算方法
簡易課税を選択した場合、実際に支払った消費税は関係なく、売上にかかる消費税に売上の内容に該当するみなし仕入率をかけて計算します。
みなし仕入れ率
第一種 卸売業 90%
第二種 小売業 80%
第三種 製造業、建設業、農業、林業、漁業など ※ 70%
四種 飲食業などとその他の事業 60%
第五種 サービス業など(運輸通信業、金融業、保険業) 50%
第六種 不動産業(賃貸・管理・仲介) 40%
※農業、林業、漁業のうち軽減税率適用分については第二種に引き上げられます。
3.原則課税と簡易課税の選択について
簡易課税は、仕入にかかる消費税額についての計算が不要となり、売上の内容に該当するみなし仕入れ率を売上にかけて計算しますので、事務的な負担が軽減されます。ただし、仕入れにかかる消費税額がみなし仕入れ率により計算した仕入控除税額よりも多い場合や、大規模な設備投資などを行う場合には原則課税の方が有利になる場合もあります。一度選択すると2年間の継続適用となりますので、慎重な検討が必要となります。
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