2025年10月02日
スタッフブログ
白銀比の話
白銀比とは昔からある美しいとされる形の比率のことです。その比率は 1:√2 、約1:1.414 で、代表的なのがコピー用紙、A4・B4等すべて縦横の比率が白銀比になっています。不思議なのはA3の半分がA4、その半分がA5なのですが、すべて縦横の比率が白銀比になっているということです。縦横の比率が同じなので、自在に拡大縮小ができるとも言えます。他の比率ではありえません。
白銀比は大和比とも呼ばれています。日本最古の木造建築とされる法隆寺の金堂・五重の塔や伊勢神宮にも大和比が使われていて、大工さんの間では『神の比率』とされてきたそうです。以降多くの建造物や彫刻等に大和比が使われているようです。
白銀比に対してもっと有名なのが黄金比ですが、その比率は 1:(1+√5)/2 で、ほぼ 1:1.618 です。白銀比と比べるとやや横長の長方形になります。この比率は世界中で日常的に使用されています。代表的なのがテレビ画面、小さいものでは名刺です。ギリシャのパルテノン神殿の縦横の比率も黄金比となっていて、黄金比は紀元前から使われていた可能性があります。
白銀比の比率 1:√2 は、正方形からきています。縦横1の正方形なら、その対角線が√2になります。ですから大きな正方形さえ描ければ、昔の人が白銀比を使った建造物を造るのも、そんなに難しいことではなかったのかもしれません。