2月の21日は都立高校、22日は埼玉、県立高校の受験日だったそうです。

私がそれを知ったのは西武線の車内放送でした。

2月に入った頃から西武線では受験生の皆さんが安心して電車を利用できるように痴漢行為などを見かけたら乗務員に声かけをお願いします。など車内環境への注意喚起の放送を行なっていて、優しい配慮をしているなぁと思って聞いていましたが、この受験日当日の2日間の社内放送はいつもと違っていて、受験生に向けたメッセージでした。

覚えている限りの内容はこんな感じです。

「本日は都立高校の受験日です。受験生の皆さんは最後まで諦めず、日頃の努力の成果を存分に発揮して下さい。西武鉄道の社員一同心からみなさんを応援しています。

人生の中で大切な日を迎える受験生のみなさんが安心して過ごせる様に車内のお客様のご協力をお願いします。」

私は社内放送でこんなエールを聞いたのは初めてだったので、驚きましたし、隣り居た学生さん達が、「ちょっとこんな事言って貰えるのうれしくない？」と話しているのを聞いて心の中でそうだよね、と頷いてしまいました。

21日の放送ではさらに、「繰返しになりますが、西武鉄道の社員一同心から応援しています、受験生の皆さん本当に頑張って下さい！」と重ねて放送していて、人によって放送内容を変えていたことに、乗務員さん個人の熱意も感じる事が出来ました。

いろんな事がネットで完結出来てしまう現代、普通に生活していると、特定の人達以外との関わりが薄くなっていて、他人に対して無関心になりがちな様に思います。

今回の車内放送は、そんな中でも自分の気付かない所で気に掛けたり、見守ってくれている人がいるんだなぁ、と気付ける様なちょっと心がほっこりした出来事でした。