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「親」という漢字

 漢字はその成り立ちからは、ほぼ4つに分けられます。象形文字、指事文字、形声文字、会意文字の4つです。


 象形文字は、皆様ご存じのように、物の形を型どって作られた文字です。「子」などがあります。


 指事文字は、位置や状態のような抽象概念を表す漢字です。「上」や「下」などがあります。


 形声文字は、意味を表す部分と音を表す部分を組み合わせて作られています。現在の漢字の9割が、この形声文字です。「感」「謝」などもこれに入ります。


 会意文字は、二つ以上の意味のある漢字を組み合わせて、新しい意味が作られているものです。「親」などがこれにあたります。


 そこで、「親」という漢字について、考えてみました。確か木の上に立って、見守ってくれているのが、親だったなと思い出し、良い漢字だなと改めて思いました。ところが、気になって、その成り立ちを調べてみると、木の上に立って、見守っているのが親ではありませんでした。


 漢字の左側の立と木は、実は「辛」と「木」が組み合わされたものでした。「辛」は取っ手のついた大きな針を表す象形文字です。この大きな針は木に投げたり、入れ墨の刑罰に使用されていたようです。さぞかし、入れ墨の刑は辛かったのでしょう。
 この大きな針を木に投げて、位牌を作る木を選び、その木で作った位牌を見て、拝む形が「親」だそうです。


 この成り立ちを知り、なんだか複雑な気持ちになりましたが、親は木の上に立って、見守ってくれているという考え方が、私は好きです。
 私たちの親は、たとえ健在であろうとなかろうと私たちのことをずっと見守ってくれているのだと思います。そのことに感謝しながら、日々、大切に過ごしていかなければならないなと思いました。


I.O

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