スタッフブログ

レンタルなんもしない人

「レンタルなんもしない人」をご存じでしょうか。

私は最初このワードを聞いた時、何もレンタルせずに生活していく人のことかな、とか思ったりしました。

詳しく調べてみたところ、こういうやり方があるのか、と驚かされ、内容をとても面白く感じたので、ご紹介したいと思います。

レンタルなんもしない人とは、「なにもしない」サービスを提供する人のことで、38歳の男性の方がたった一人でやられている仕事なんです。

Twitterで依頼を募集していて、自己紹介にはこう書かれています。

『1人で入りにくい店、ゲームの人数あわせ、花見の場所取りなど、ただ一人分の人間の存在だけが必要なシーンでご利用ください。

1万円と、国分寺駅からの交通費と。飲食代だけ(かかれば)もらいます。ごくかんたんなうけこたえ以外、なんもできかねます。』

活動は2018年からで、依頼は今まででおよそ3000件。同じ依頼人から200件来ていたりもするそうです。

依頼の内容は様々で、

・一人での食事に同行(ふり幅は、カフェから高級レストランまで)

・一人カラオケ、映画、ライブの同行  が一般的。

(食事は一緒に食べるそうですが(勿論、食費は依頼者もち)、カラオケは一緒に歌ったり賑やかしたりすることもなく、ただただ座って聴いているだけなんだとか。それでも依頼者は満足してくれるそうです。)

珍しいものだと、

・裁判への同行(訴えた側で見方がおらず、裁判が終わった後に一緒にいてくれる人が欲しかった)

・離婚届の提出の同行

・ディズニーに同行 など。

同行以外にも、

・遠方の方から、家族のお墓参りの依頼(コロナの影響で移動が制限されたり、基礎疾患があり長時間移動が厳しいなど)

・引っ越しの見送り(友人だとしんみりしてしまうから)

・夫の愛人のSNSを一緒に見てほしい

・奢らせてほしい(お金を使いすぎてしまうので、人の為に使うことで有効活用したい)

・勉強するので見ていてほしい  などなど。

依頼者は男性が多いかな、と思っていましたが、見た限りでは女性が多そうでした。

1人で行くには気が引ける・心細い、友達や家族では逆に気を使ってしまう、などと考える人はやはり多いのだと感じました。

身近な人に頼みにくいことを、あえて何の事情も知らない全くの他人に依頼することで、気を遣わず、後腐れなく目的を達成できるというのは、一定の需要があるんじゃないかと思います。

ここでは紹介しきれなかった依頼はまだまだたくさんあり、「レンタルなんもしない人」のTwitterに写真付きで依頼の紹介がされているので、ご興味のある方は、是非覗いてみて下さい。

2020年にドラマ化もされているので、そちらも見てみたいと思います。気になる方は是非!

A.N

最近の投稿